雪がひどいらしいじゃない?大丈夫?
札幌はすごい雪なんだよ。積雪が110センチで、道路が車のすれ違いができなくなったんだ。
そうなのか・・あんたも来るのが大変だったね。
冬だから仕方ないけどね。
札幌は雪が多いからね。おばあちゃんが昔の事だけど、家の外で転んでね。腰の骨を折った事があるんだよ。
玄関前だね。それは僕もいたからわかってるよ。
そうだった?もうすごい前だけどね。
うん。あの時におばあちゃんを冷たい雪の道路から起こしたのは僕だった。まさか折れてるとは思っていなかった。
そうなのかい、それは初めてきいた。
僕が子供のころです。おばあちゃんが外にでて、なにをしようとしたかはわかりませんが、ステンと転んだのです。
おそらく転んで20分以上は経過していたでしょう。
外玄関のドアが開いてそのままだったので、冷気が入ってきて寒くなり、僕があれ?これは外のドアが開いてるなと思い、閉めにいっておばあちゃんが転んでいたのがわかったのです。
急いで外にでて、どうしたの?転んだの?
うん・・・引っ張ってもらえるかい?
わかったよ。
そうはいっても、小3くらいの年齢です。
大人の体をそうは簡単に起こせません。
しかも、痛がり方も相当なのです。
ゆっくり起こすから、ゆっくり起きて。少し立てたら僕を支えにつかって。
そう言って、おばあちゃんはおそらく40分くらい格闘してやっと家の中にはいったのです。
痛い痛いと顔をしかめるおばあちゃんに、救急車を呼ぶ発想もすることができない僕は布団をひいて
そこに寝かせることくらいしかできませんでした。
あの時骨折だとわかっていたら、あの時救急車を呼ぼうという発想ができたら。
そう思うと辛い時間を過ごさせたかもしれないと思うと心が痛みます。
あの時はあんただったのか・・おばあちゃんは何も言わなくてさ。
ただ腰が痛くてただ事じゃないから、病院に連れていってくれるかい?と言われて、救急車を呼んだんだよ。
うん。お母さんがかえってきたのが夜中だよね?
たぶん夜の10時過ぎかな。
夜中に救急車が来たのはまったく知らなかった。ぐっする寝ていたんだね。
記憶の中では翌日おばあちゃんがいなくてさ。
そうなんだろうね・・あんたの中ではね。
あの時の記憶がようやくつながりました。
