不整脈は心臓拍動が起こる部分、心拍率とリズム、刺激伝導系のいずれかに異常が起きたものである。一般には洞房系と房室系の2つに分けられる。不整脈の原因によって症状はいくらか異なるが共通するのは心臓がドキドキする、胸が息苦しい、息きれ、めまいなどでひどいものは心臓に痛みも生じる人もいる。
鍼灸を使った不整脈の治療は1950年代に始まり、60年代には集中的に観察した資料が現れた。大きく飛躍したのは70年代~80年代で文献が増えただけではなく、臨床治療の成績と治療メカニズムに関してもある程度収穫が見られた。
不整脈に対する鍼灸治療の有効率は70~90%前後、心電図上で有効率は46%くらいになる。
しかし不整脈の原因により治療成績も異なってくる。一般的に洞房系に問題がある場合の治療成績は房室系に問題がある場合よりも治療成績は優れている。刺鍼は房室性も洞房系も早期収縮を減らしたり少なくする作用があり、房性により発作性頻脈を抑えて、心房細動にたいしても一定の回復作用があり、薬物や電気ショックよりは安全であると言える。
刺鍼による不整脈の治療のメカニズムに関しては未だにまだよくわからない点も多いが、自律神経系の調節や体壁ー内蔵反射によって調整されていると考えられている。
治療——————–
●体鍼
1 主穴:まずはグループを二つに分ける。
1 心愈 内関
2 厥陰愈 神門
配穴:早期収縮は三陰交 頻脈性不整脈には足三里 徐脈性不整脈は素寥 心房細動には壇中と曲池を加える。
治療方法——————–
主穴は毎回1組をとり、症状に応じて配穴を加える。患者を伏せさせて背中は穴位の外方から45度くらいの角度で背骨に向けて1~1、5寸の深さに斜刺し得気があったら捻転して鍼感を前胸部に放散させて補法から平補平瀉法で3~5分刺激したあとに抜鍼する。
四肢と胸部の穴位は20分程度置鍼する。
治療効果——————–
著効 自覚症状が消失するかほぼ消失し、脈拍 心臓の聴診 心電図なども正常かほぼ正常である。
有効 自覚症状 脈拍 心臓の聴診、心電図などすべてが改善した。
無効 自覚症状 脈拍 心臓の聴診 心電図などに変化がなかった。
各種不整脈322例を治療した。
そのうち洞房系の異常による患者有効率40、6%~57、6%
有効率64、1%~84%だった。
房室系の異常による患者の有効率は0~10、6%で、有効率は19%~26、5%だった。
●体鍼2——————–
主穴は3つに分ける。
1 魚腰
2 内関
3 迎香
魚腰穴の位置:眉下の中点
治療方法——————–
患者を仰臥位にして心電図モニターに接続する。3穴のうち1穴を選び両側ともとる。迎香穴は2寸鍼で外側に向けて鼻唇溝に沿わせて斜刺する。内関はすばやく切皮し中~強刺激する。迎香も内関も20分置鍼する。魚腰穴は1、5寸の鍼で皮下に0、5寸に平刺し得気したら3分置鍼する。
治療効果——————–
頻脈性不整脈(心房細動 心室性頻脈 心房性頻脈含む)を102例治療し
著効52例 有効28例 無効22例で有効率78、4%
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