ここ北2条に移転するまでは大通の21丁目に院を構えていました。

そこでは鍼灸整骨院と、漢方薬局をやっていたわけです。

その頃の事実を知らない方もだんだんと増えてきました。

 

もう移転して4年になるわけですので、そうかもしれません。

 

少し昔話をします。

 

僕は上海中医薬大の静安区民病院に研修にいってた時代は西暦2000年前後でしょうか。

その頃の中国の病院は日本とは違い、大学病院の中に鍼灸科があり、刺絡科が存在し中医師たちは治療をしながら漢方薬を処方していました。

 

ほとんどの患者さんたちは、鍼灸治療を受けながら漢方薬を処方してもらうという形で、漢方薬も生薬を処方してもらうので、日本のようにエキス製剤を処方してもらうわけではありませんが、細かい症状に合わせて生薬の配合を変えていたわけです。

 

それで患者さんがよくなっていく姿をみていくと、日本に帰って同じようなスタイルで診療ができればいいなと思っていました。

 

日本に帰って薬の販売免許が必要ですので、昔の薬種商、現在の登録販売者という名称に変わりましたが薬の販売免許を取得して(試験を受けて)その後に漢方薬店を開業していくわけです。

日本では中国と違って様々な制約があることをこの時点では知りませんでした。

 

 

日本で薬店をはじめるのに保健所に許可申請がいるのです。

この時にはある程度許可がどうしたらでるのかを調べていましたので、対策をしてきました。

でも、以外な落とし穴があったのです。

 

 

まず、保健所で担当官が、いいます。

 

渡邊さん、薬店と鍼灸整骨院の制服は別のものにしてください

 

え?そうなんですか?

 

はい。たとえば薬店は青で、整骨院は白とか、我々が見に行って一目でわかるようにしてください。

 

なるほど、わかりました。

 

トイレは共通のものを使ってはいけません。

 

え?トイレは一階に共通のものしかありません。薬店勤務の時はトイレにいってはいけないという事ですか??

 

はい。法的にはそうなります。トイレに行く場合は、一度着替えて鍼灸整骨院の制服に着替えてトイレにいき、その後薬店の制服に着替えてまた戻る事になります。

 

 

そんな厳密にしないとダメなものですか?

 

法的には必ずそうしてください。

 

びっくりです。

そんなことをやらなきゃいけないとは。

 

次の2に続きますが、それから保健所との闘いが始まるのです