大腿神経痛は多く見られる末梢性神経疾患である。その症状は片側、あるいは両側の大腿外側の皮膚に蟻走感や痺れ、痛みがあるもので長く立ったり歩いたりするとひどくなる。
大腿外側は知覚が減弱したり過敏になったりするが筋肉萎縮や運動障害はない。
本疾患に対する現代の報告は50年代~60年代から見られ始め、70年代には多くの症例が発表されるようになった。穴位注射に優れた効果があった(日本では行っていない)この十数年は臨床データが急速に増加し電気鍼 皮膚鍼 抜缶など穴位刺激方法も多様化したがその治療効果はほぼ似たようなものである。
現在は刺絡抜缶法がもっとも多く活用されている。
治療——————–
●抜缶
主穴:阿是穴
阿是穴の位置:病巣部
治療方法——————–
穴位を消毒し病変のある部位を皮膚鍼を使って上下左右に均一に弾刺して局部に少し血が滲んだら叩くのを止める。その後に病巣部に数個の抜缶をつけて吸着させる。
吸着させた抜缶を上下左右に往復させてもよい。
一般に隔日に一度で、5回を1クールとして各クールは数日あけたほうが良い。
治療効果——————–
225例を治療して治癒141例 著効66例
有効16例 無効2例で有効率は99、1%だった。
●体鍼——————–
主穴:瞳子 足竅陰 承泣 レイ兌
配穴:阿是穴
治療方法——————–
片側の発症なら反対側へ、両側なら両方に刺鍼する。
上述した穴はすべてとり、30号1寸の鍼を刺入して得気したら15分置鍼する。
局部が冷えるものには、お灸を活用する。
毎日1回治療し10回を1クールとする。
治療効果——————–
30例を治療し1クールの治療で全員が治癒した。
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