今朝、仕事に行こうとした8時半前後の時間に携帯がなりました。
はい、もしもし。
あ、息子さんですね、お母さんの施設のものです。
母の件で早朝から電話となるとドキっとします。
実は朝からお母さんが落ち着かず、息子さんと少しお話してみていただけないでしょうか?
はい、もちろんです。
ちょっと変わりますね。
はい
もしもし?ね、なんかお父さんの隠し子が出てきたんだよ、なにか聞いてる?
ううん、なにも聞いてないよ、どうしたの?
私のところに連絡がきてさ、金をよこせと言ってきたんだ。
そうなんだ・・連絡なら僕に電話するようにいってくれる?今度連絡きたらさ。
うん、私じゃ話が進まないから、あんたじゃないとダメだ。あんたの電話番号を教えるようにするので話をしておくれ。
うん、あとで昼休みに行くから、とりあえずなにもしないで待ってて。
うん、わかった。私からはなにもしないから。
ゆっくりおいしいコーヒーでも飲んで休んでて。気が気じゃないかもしれないけど。
わかったよ、そうする。
朝の電話の一部始終です。認知症は時に妄想が混じる事もあります。過去の記憶の反芻からなにかが呼び水になるのかもしれません。
僕が高校生くらいの時に、父には確かに浮気があったようです。僕もそのころは成人前ですのではっきりはわかりません。
しかし、僕の住所地が動いていたのです。
僕は18歳で車の免許を取得して、大学1年のころに車を購入しました。
その車の車庫証明を取る段階で住所が北区から別の住所に移っていたことがあります。
父が僕の名義でマンションを購入していたのです。
そこに住んでいた女性がいた時期があります。父に話をして、とりあえずは住民票をとりそこで車庫証明を取ったことがあります。
母はその時にその存在は知らないはずでした。
が、知らないふりだったのかもしれません。
その記憶が今になって現れたのかもしれません。
昼休みに行ってどう会話をしていこうかと考えていました。
あら、あんたこんな時間にどうしたの?
今ちょうど昼休みでさ、暇だから顔出してみたよ。
そうなんだ。無理に来なくていいんだよ、ちょうど昼ごはんを食べ終わったんだよ。
いつもの母でした。
時間の経過とともに忘れたのでしょう。
認知のいい部分と悪い部分が出現したような日でした
