午前中は本日は診療はなく、母のところに行ってきました。

 

ちょうど歯医者さんが診療終わって帰っていくところで、看護師さんが渡邊さんにご連絡がありましたと言ってきました。

 

はい。どうしましたか?

 

 

札医大に入院する申込をしたいのでご家族の了承を取るようにという事です。以前お聞きしたときには入院して10本の歯を抜歯することでよかったですよね?

 

ちょっと待ってください。

前回の時は僕はそういいましたが、母に聞いたらどうしても抜きたくないと言っていたので本人が嫌だというのであればやはり無理で・・・

 

 

息子さんからも説得できませんか?

 

 

説得というか、僕自身も少し抜かない方がいいかなっていう方向に考え始めたんです。

 

そうなんですね・・・わかりました。

一度歯科の先生と話し合いしたほうがいいですね。今後の治療方針もありますので。

 

はい。歯科医の先生からの電話を待ちますので、電話くださいとお伝えください。

 

 

はい。わかりました。

 

 

91歳になる母の歯を10本を抜く。もし治療を優先する、ゆういつこの方法しかないというのであれば迷うわけがないのです。

でも、残り何年先があるかわからない母の歯を抜いて、歯槽膿漏の治療をする事の意味はどのくらいあるのだろうと思うのです。

 

リスクを考えると、認知症が更に悪化するリスク、一人で入院とという事と、認知症の専門ではない口腔外科でのケアがどのくらいできるのかはまったくわからず、しかも今の状況と違って面会はできないのです。

 

僕がいない状態で母が耐えていかなくてはいけないことも考えると、この年齢で歯を抜いて歯槽膿漏の治療をすることのメリットはあまりないかもしれないと思い始めました。

 

少し僕だけの意見ならと思い、いろいろな人に話も聞いたんです。

 

そうしたら、ちょうどおひとり、お姉さんが80歳代で歯を全部抜いての歯槽膿漏の治療をしたという人がいました。

 

お姉さんは、歯を抜いたことでその後の発音が悪くなり、みんな一度では聞き取れずに何度も聞くものだからもう話す事もやめてしまい、うんとか、はいとかしか言わなくなって、認知はさらに進んだという方のお話を聞きました。

 

あ、このお話と同じになるんじゃないか・・・と思ったのです。