ジンマシンはアレルギー性の皮膚疾患のひとつで、真皮の限局性で一過性の皮膚の浮腫である。突然皮膚に浮腫性の丘疹ができその色は淡紅色や白、大小ふぞろいであり、皮膚損傷の発生と消失も極めて速い。
かゆみや灼熱感があり、中には発熱、悪心嘔吐、および腹痛などの全身症状がでることがある。
本病はほとんどが急性である。慢性になると、数カ月から何年も再発を繰り返す。
本疾病に関しての鍼灸の臨床報告は1950年代にあり、1958年からは徐徐に複数の症例を観察したデータが増えていっている。公開されている文献をまとめると、初期には体針がほとんどで、だんだんとほかの治療も増えていっている。近年になるとバリエーションも増え、耳針 抜カン 刺血 穴位注射などの方法が現れている。
有効率は各地の報告によって異なり、概ね75%-95%と有効率は高いといえる。
治療——————–
●体針
主穴:曲池 血海 三陰交 中完
配穴:後渓 委中 尺沢 大椎から身柱に透刺 神道から至陽への透刺
治療方法 1 ——————–
毎回主穴から2-3穴選び、配穴から一組の透刺か配穴を選ぶ。主穴は刺針して得気があれば捻転堤挿の手技で1-2分ほど強刺激をする。
20分置針、置針中も数回にわたり運針する。後渓、委中、尺沢は点状出血させる。
治療効果——————–
急性ジンマシンを225例を治療し、有効率は95、2%
●治療方法 2——————–
抜カン 神けつ
治療方法——————–
皮膚が紅潮し出血班がでるまで繰り返す
治療効果——————–
急性ジンマシン105例で治癒率は96、12%であった。
●治療方法 3——————–
主穴:大椎 肺癒 腎癒
配穴:曲池 足三里 血海
治療方法——————–
はず配穴に刺針して得気を得て20分程度置針する。その後、主穴に刺針するが、そのうち大椎は必ずとり、肺癒と腎癒は交互に使用する。得気の後、抜カンをかぶせて10分ほど置く。あまり圧を上げると水泡ができるので注意が必要。
毎日1回を治療して、6回で1クールとする。
治療効果——————–
33例を治療して著効10例 有効19例 無効4例 で有効率87、9%だった。
●レーザー針——————–
主穴:血海 曲池 三陰交
配穴:胃腸症状があれば内関と足三里 咽頭症状があれば檀中を加える。
治療方法——————–
主穴をとり、症状にもとずいて配穴をとる。ヘリウムネオンレーザーで
出力1800mW 各穴に10分程度照射する。(何回も繰り返し合計時間で)
治療効果——————–
107例を治療し、治癒85例 著効8例 有効6例 無効8例で有効率は92、5%