今日の母のご機嫌は最悪でした。

 

僕が昼休みに行くと、母は食堂で介護士さんと言い合いをしています。

 

 

それで僕が途中で割ってはいり、部屋に連れていきます。

 

 

どうしたの?ご機嫌が悪い?

 

 

機嫌が悪いとかいいとかの問題じゃない。さっき私に、心臓の薬だから飲まないとダメだと言ったんだよ。あの人が。

 

 

え?心臓?

 

 

そうだよ。

 

ちょっとまってて。

 

僕はさっき言い合いしてる介護士さんのところに行って話を聞いてみます。

 

あ、いつもお世話になっております。息子です。なにか言い合いになってましたがなにかありましたでしょうか?

 

私が悪いんです。便秘の薬をなかなか今は便秘じゃないので飲まないというので、これは心臓の薬で飲まないとダメな薬だからと言ったんです。

 

あ、それで心臓がという話を言ってたんですね。

 

そうなんです。そうしたら、心臓が悪いなんて話は聞いたことがない。そんな話なら、医師を呼んでおいで。心臓のどこが悪くてどんな事に効果がある薬なのか、しっかり聞いたうえでないと飲まないよ。と言い張るんです。

 

うんうん。そうなるでしょうね・・・

 

もう嘘だとは言えずに、心臓が悪いことは本人には言ってないけど、私たちは聞いてると言ったら

こんな施設はいられないと。本人にかくして薬を飲ませるなら、私は出るところにでるよ。訴えるけどいい?と言われてしまって。

 

そうでしたか・・申し訳ありません。大変でしたね。少し話してみますので、お待ちください。またあとで来ます。

 

そういって母のところに戻ります。

 

心臓は悪くないみたいだよ、早とちりかな。この薬は便秘の薬だよ。

 

でも、確かに心臓と言ったよ。私は聴いた。

 

うん。確かに言ったのだろうけど、間違ったみたいだよ。

 

間違った?医療従事者が間違ったで済む話?この問題はここで終わらせないよ、医療者が嘘を患者につくというのは大問題だよ。

 

ここはとりあえずは黙って聞くしかありません。母の言う事はもっともだし、今回はもう薬を飲まないでしょう。

 

 

とにかく明日になったら忘れていることを祈るばかりです。

 

明日また来るから、その時にまた詳しく聞くから。

 

処方した医師と病院を調べておくれ。許せないから。

 

うん。わかったよ。

 

認知どころか、今日は切れ味鋭いおばさんでした。