前回は警察にいった話を書きましたが、もう一度考えたらありました。
今回は、こちらから警察に相談に行った話ではなく、警察から呼び出しを受けたお話です。
とある患者さんが数か月前からいらしゃっていました。
その方は、脳腫瘍で北大で手術予定でした。
入院期間は3週間くらいの予定でしたが、この脳腫瘍からくる頭痛やめまいが頻発していて、薬を服用するもなかなか止まらずに、職場の方から紹介され治療に来ました。
脳腫瘍の方の頭痛は鍼治療で治癒することはありませんが、軽減はできます。
これは、腫瘍の体積が大きくなると脳圧が高まり、それによって頭痛などが発生すると考えられ、痛み止めなどは無効で、ゆういつ簡易な方法として刺絡治療があげられます。
首や肩からわずかなお血を出血させて抜くだけで、かなり脳圧も下がりますし、それで頭痛はおさまります。
また再び脳圧が上がれば頭痛になってくる可能性がありますが、それまでは痛みが軽減するわけです。
痛み止めなどでは圧が下がらないためにもっともいい方法であると言えます。
これは脳腫瘍の方だけじゃなく肩こりからくる頭痛は全般的に同じ理論が適応しますので、脳内圧力を下げるために一番いい方法と言えます。
その女性は40歳代で、2~3週間の入院でしたが自宅には犬がいます。
ふつうなら、犬をペットホテルに預けるか、ご家族や友人に預けるでしょうが、彼女は友人があまりいなく、またお金もかなり窮していたようで預ける選択肢はなかったようです。
先生、犬を毎日一度ごはんをあげに行ってくれませんか??
え??僕がですか?
はい。頼める人がいないんです。
どなたか知り合いとかいませんか?
ハイ…誰もいないんです。
自宅は、院のすぐ裏側でしたので一日一度くらいなら帰り道に行けそうでした。
もし誰もいないのなら入院期間だけ・・・
ごはんは、下駄箱にいれてあります。カリカリのごはんですので、規定量を書いておきます。
僕はそれから彼女の入院期間の間、2週間ほど毎日仕事帰りにご飯をあげに玄関までお邪魔しました。
ワンコはヨークシャテリアでしたが老犬で、10歳を超えていましたので吠えなくおとなしい犬でした。
2週間が経過するころに、警察から電話がかかってくるのです。
渡邊さんですか?あなたは○○さんの自宅アパートの鍵をもっていますよね?
え?はい。
