開業して30年以上になりますが、警察のお世話になったことは一度だけあります。

お世話というか、届け出というか相談というか。

 

ずいぶんと行くのをためらい悩んだのですが、最終的にはいく決心をします。

 

たった一度の相談でしたがこの相談は女性の40歳代の患者さんの件でした。

 

医療機関でもありますので、病院や医院と同じように患者さんは様々な疾病を抱えてやってきます。

その中でも精神疾患はなかなか厄介ではありますが、東洋医学ではメンタルの疾患も対象です。

躁鬱やうつ病などメンタル疾患も薬物を使いたくないもしくは、もうすでに他の疾患で薬物を使っているのでメンタル疾患は東洋医学でなんとかできないだろうかと考えることはごく自然の事です。

 

 

ただし、統合失調症は薬物が必要だと考えています。

 

双極性障害(躁うつ病)や、うつ病などは病気の認識をご本人はもっています。

が、統合失調症の場合は病気の認識をもっていません。

今回のケースは、統合失調症を直そうと思っていらした方ではなく、体調の方の治療でいらしていた方が

統合失調症だったというケースです。

 

実はこの方はこの事件の5年以上前にもいらしていました。

 

その時は子供さんが連れてきたのです。

 

ご年齢は当時は38歳くらい、今回は40歳代になっていました。

 

統合失調と診断されたのは、ご主人を刺してしまった事があり精神鑑定で統合失調と診断をされ刑務所に入らずに精神科に入院しよくなってきたと判断され退院になりました。

 

刺されたご主人は、自宅には帰らずに転勤で北海道を離れましたので、自宅には子供さんとお二人となったわけです。

 

しかし、この方は自己判断で薬をやめてしまいました。

これが再度の発症につながるのです。

 

なぜ通報したのか?

 

この人はカバンにいつも刃物を忍ばせてくるのです。

 

僕は医療者ですので刃物を出されてもとりあえずは、引き下がりませんが、スタッフに危害がもしあったらと思うと気が気ではなかったのです。

 

言うと、護身用に持つことがダメなこと?と刃物をみせながらいうのです。

 

これはまずい・・・

 

警察に相談にいくと、出入り禁止にしましょう。すぐにこちらで処理してご本人や家族に通知します。

 

通知したところで、本人の来るのを止められるわけではないのですが、一応本人には連絡がはいります。

大変な事でした。