特技とかって自己紹介の時によくなんですか??って言われることがあります。
大学生くらいまでは、ちょっとあることができる事を特技としていましたが、みんなにやってほしいといわれてそれもなんか面倒なので、いうのをやめていました。
子供のころに、たぶん小学生の頃だと思います。
公園の芝生に寝転んでいたときに、空を見上げていて雲がプカプカ浮いていました。
それを狙って、消してみようと思いつき、念を込めていたんですが、数分後に消えたのです。
あれ?ほんとに消えたと思いました。
その時は偶然かと思っていましたが、数日後にまた雲を見ていて、あの雲を消してみようと狙いを定めて
念を送りました。
5分後にはその雲は完全に消えてなくなりました。
それ以降、消して遊んでいるのが僕の日常になりました。
母にいうと、最初は信用はしてくれなかったものの、じゃ私の前で消してみてと言われ、うん、やってみるねと言って消すと、ほんとだ!消えたね!すごいね!
と絶賛されましたが、同時に母に体の心配をされました。
もしあんたが自分の気を出して消してるのだとしたらどんどん体が弱るのかもしれないから頻繁にやるんじゃないよ、体が疲れちゃうから。
そんなもんかなと思い、うんわかったよ、やらないねと伝えました。
同級生に、雲を消せるよというと、ほんと??やってやってと言われ、雲を消すことをみんなに披露するとそれ以降、みんなに消してといわれはじめ、体調もなんとなくすぐれない日が増えてきました。
やはり自分の気を消耗するに違いないと思い、母の言うとうりこの技は雲に自分の気を照射することで
消しているんだなと思い始めて友人にはいうのをやめました。
数年経っても、同じ小学校の同級生は渡邊は雲を消せる男だという評判は消えず、クラス替えをしても雲を消していてほしいと言われ、言われるとやるんですが、みんなには絶賛され人気ものになっていました。
中学になり、いろいろな小学校から来るようになって元の同級生もいろいろな中学に分かれたのでその噂は次第に消え始め、僕も言わなくなりました。
母に、よかった、もう雲を消せることをだれにもいってはいけないよ。消せてもなんにもならないからと言われたのです。
自分ひとりの時にまだ消せるかなと思い、やるだけにしています。