今日は水曜ですので、面会に行く日です。
そろそろ冬ものも必要になってくるので、長袖のトレーナーなどをもっていきました。
そうすると、また言うわけです。
またあんたなんだね!
あんたは、こんなに言われても嫌な顔をまったくしないね。母親にこんなに言われても。
ん??そうだね。言ったところで僕がやることは変わらないよ。
あんたのお父さんにこんな事は言えなかった。たぶん一度でもこんな言葉を言ったら二度と来ないかもしれない。いや、普通の男性はたぶんそうだろうと思う。
僕が違うと??
そうだね。あんたは他の男性とは違う。いい意味で達観してると思う。試していたわけじゃないよ。昔からあんたはそうだった。
常に怒りで返す事はなかった。
実の親にこういわれ、今日は驚愕したのです。
昔は、あんたは心臓が悪く生まれた。なんてこの子は運の悪い子なんだろうと思ったんだよ。
でも、途中からなったわけじゃないからか、あんたは常に下を向かないで生きてきたと思う。
ずっと見てきたけど、あんたは常に比べたわけじゃないけど、お父さんとは違う人間だと思った。
そうだったんだね。またあんたかいっていうから、てっきり認知の症状かとばかり思っていたよ。
いや、言ってるときは認知というか、わけわからないで言ってるし、なんかね、一日のうち何時間かな、今置かれている環境を考えることがあるんだ。考える時間は山ほどあるからね。
でも、そんな時に考えるんだよ。今までの自分の周りの人とかさ。
そうなんだ。考えることはいいことだからいいんだよ。
みんないなくなったからさ。もう私しかこの年代ではいなくなった。
でもさ、あんたがいるから私はよかったよ。
こういってもらえるのは子供としては幸せです。親不孝な子供でしたので、挽回できたような気分になります。しかし、挽回もなにもありません。子としてやるべきことと思ってる事をやるだけなのです。
帰りの車の中で、考えるのです。
いつもは演技なのか?そうじゃなく、ほんとの認知なのか・・・
実際にわからなくなってくるような会話。
母は、いったのです。
あんたはなんて運の悪い子供だろうと思っていたんだよ。しかもこっちが悪口いっても歯向かった事もない、意地のない子供だとお父さんといつも話していた。あんたは世の中を渡っていけないんじゃないかと思っていた。