ちょうど日曜に母のところに行くと、弟が久しぶりに顔を出していました。
僕としてはうれしいことです。
弟は以前書きましたが、母の年金を頼って家にいて仕事もせずにいました。
その状態を僕はどうしても許すことができず、家から出すこと説得をして数か月後には家を出しました。
きっと父が生きていて、同じ状況をみたら父の性格なら別の方法で家を出したことでしょう。
僕には僕に方法がありました。どんな方法かはここではいいませんが。
そんなことより弟が普通通りに仕事をしていることに感心をしてうれしかったのです。
おそらくは発達障害であろうと思われる一人の男性が世間の荒波にもまれて生きていくことは容易じゃないことは百も承知です。
聞くと、千歳とニセコと札幌をインバウンドの観光客を乗せて送迎の仕事をしているということです。
そうなんだ、それは収入になるの?
うん。千歳にインバウンドを迎えにいって、札幌のホテルか、ニセコのホテルに送り届けるんだけど一本で1万5千円くらい、一日平均二本で、がんばって3本かな。中には深夜に到着する便の送迎を頼まれるとその日は4本になる。
え?4本ってことは6万??
そうだね・・・その代り、翌日は使い物にならないくらいに疲労してしまうから最高でも3本にしてる。
それでも45000円になるんだね。
うん・・・体がもつ限りだけどね。
単純に一日2本で、3万で25日で75万になる計算です。
もちろんここから税金や年金、健康保険も引かれるだろうけど、割のいい仕事ではあります。
ただ、弟は英語はネイティブレベル、アメリカに長く住んでいたんです。
それと、父が生前に弟には、自動車の運転の2種免許を取らせてあげていたんです。
もちろん父は弟がきっとお金に困るだろうことを考え、できることを考えたのでしょう。
英語が話せるのならきっと観光客相手にガイドなどがいいのだろうけど、性格的には気が利かないタイプだから運転しかないだろう。送迎ならできるだろうから、そのためには二種を取らせておいたほうがいいと考えたのです。
僕は知らないふりをしていましたが、父は自動車学校に連絡して二種を取らせたいと相談していたのは知っていました。
今から考えると父の狙いは当たったということになります。
運転も英語も得意だからさ。
弟の得意げな顔が見えて安心しました。
