中国での留学中は、ホテル暮らしをしていました。
といっても、贅沢をしてというわけじゃありません。
上海のオリンピック公園の隣のホテルらしくそういう名称ではありますが、詳しくは知りません。
ここのホテルを大学側で、ワンフロア40室くらいを借り上げているのです。

そこに留学生は集められて宿泊しています。
韓国や欧州、アメリカなど他国の医学生が大勢います。

ほとんど会話することもありません。
授業も別なのです。
というのも、韓国人の留学生は韓国語の通訳付きの授業にでます。
アメリカ人も英語の授業にでるのです。
日本人は数は少ないですが、日本語の授業があります。

中国の上海中医薬大には、日本の医師免許をもった中国人が少なくても20名はいます。
中国の医師免許取得の後に、九州大学や東京大学、などの超名門大学に一般受験で入っているのです。
なんと、頭のいい人達なのでしょうか・・・
中国人の人口を考えると、優秀な人材はかなり大勢いるんだろうと思います。
最優秀な人材は、みな中国共産党にはいりますし、次の優秀な人達は資格職、つまり弁護士などの法務職か、医療に行きます。
医療職も医師免許は数種類あります。西洋医になるか、中医師になるか結合医師になるか。

日本と違うなと思うところは、電車内などで高校生の女子などはいつも本を読んでいることです。
勉強をしています。
日本人の高校生はふさけあってばかりかメールをみていますので、数年後には大差がつくだろうなとそのころ思っていました。

案の定、経済大国と言われた日本は貧乏な国になり、中国は世界で台頭しています。
中国人の貪欲さはすさまじく、未知の相手と会うとまずは質問を繰り返します。

僕に会うと、まずは今の収入、仕事、家を聞かれます。
収入が中国人のおおきな尺度になっているです。

収入が多いほどその人の能力は高いと判断するのでしょう。
実際にそういう部分はありますが。

日本ではお金で測れないものがあると教育されます。
やさしさや愛情など人を評価するものは収入ではありませんが、中国ではそれで食えるのなら全然いいとやり返されます。

となると、返せないというのが当時の僕の本音でした。

正しいのがどちらかはわかりません。
目に見えないものを尺度と考える人が多い、日本人のほうが世界の今を考えると間違ってるのかもしれません。