今日は金曜ですので夜間の日なんですが、やはり今日も母の面会に行ってきました。
そうすると、ちょうど地下にある美容用の部屋があるのですが、そこで髪を染めている最中だという事で、地下のその部屋まで行ってみました。
美容師さんがお一人いらして、そこで髪を染めている母をみかけ、楽しそうに美容師さんと会話してるのを見て、入るのを躊躇してしまい、今日は会わないで帰ろうと決めました。
そうすると、母の会話の内容が、外のドアのところに聞こえてきます。
いつの間に、こんなに白髪になったんだろう。真っ白になっちゃった・・・
だいぶ染めていらしたんですか?
いつからかな・・・もう10年?20年?
わからないな。ずっと染めていたよ。でも、今回は頼んでもいないのになんで染めてくれるの?
事務の方のお話しだと息子さんから、今日はご予約が入っているようですよ、お金も息子さんが支払うという事ですから。
あら・・・そうだったんだ。あいつはこういう事は気が利くんだよ。私の着ているものも、全部あの息子が買ったもので、私が買ったものはひとつもない。もっとも、もうこの足じゃ買うことも買い物にもいけなくなちゃった。
そういう方は多いですよ。だから、私たち美容師も出張でくるんです。
私は人生良いことはあまりなかったけど、あの息子を世の中に送り出したのはいいことだったな。
なんせ15年は一緒に働いていたんだよ。朝から晩まで。
そうなんですか??
あいつは鍼灸をやっててね。そこの受付をしていたんだよ。
へー。
だから、裏も表もわかるって感じだね。ただし裏も表もない子だよ。正義感の強い子だから。
そんな話をしていたのをドアの外で聞いていて、そっと帰ってきました。
面会のお土産に買ったアイスクリームをそのままにもできずに、車の乗って中でかみしめながら食べました。
父が、男は正義感が大事なんだ。どんな場合も自分の正義と比べて間違っていないか、これ以外はないのかと考えるんだ。
自分の正義感がそう言っているのなら、それでいいんだ。
どんな結果でも後悔はしないはずだ。
父に高校生の時にそういわれ、正義感がどういうものなのかわからないまま、この年齢まできました。
確かに、人生での後悔はなくここまで生きてきたのは父の教えのおかげなのだろうと思っています。