中国や韓国、台湾、香港といった東洋の国々に加えて、ベトナムやマレーシア、シンガポール、インドネシアといった東南アジア諸国も含め、東洋医学というか東洋医術医療は広がっています。
この中で、日本に紹介されていない、行われていない医術がいくつかあります。
知ってる限り、数種類あります。
日本でやるには問題があるものや、あまり受けないかなと思うものもありますが、基本的には東洋の医術ですので東洋の日本でもその医術を一般の人に享受できればなぁと思っていました。
そのひとつが、刺絡でした。
中国のクリニックや大学病院には刺絡科があり、鍼灸科と並んで大人気の科なんですが、日本には存在しません。
それどころか学校教育では教えていません。
韓国でもありますし、台湾でもあります。
日本で行うのは医師の瀉血治療との混同があり、ぎりぎりの範疇かなと思いましたが、国会で小西という議員が質問をしたところ当時の小泉総理が答弁して合法だという判断を下したにも関わらず、厚労省はその答弁に従うことなく学校教育では教えないことを継続しています。
日本で最初に就職した病院が脳神経外科でした。
ここで、リハビリテーション科に配属されて毎日、脳卒中の後遺症の患者さんの治療を受け持ちました。
そこで感じたことは、こんなにも脳卒中の人は肩こりや首コリが多いんだと思ったことです。
一般の方で肩こりの方の割合は多いとは言え、90%とか95%とかいうレベルではありません。
しかし、脳卒中になる人はほぼほぼ肩コリを感じています。
それも長期間。
これは肩こりが脳卒中の根本原因に関係するんじゃないのか?と思っていました。
それで肩の凝りを調べたところ、血行障害、つまりはお血というのですが、血の滞りが脳卒中のそもそもの原因であり、それが元で脳内の血行が悪くなり、最後はつまり脳梗塞が起きると自分の中で結論付けました。
それで、一番いい方法と考えたところ、刺絡治療というところに行き着くのです。
滞ってる血液を採ることで新しい血液が流れ、そこには酸素も栄養もたっぷり入っているのです。
そうして栄養や酸素を受けた肩の筋肉は緩んでくる。
そうなると、頭の中の血行もよくなるという論法です。
どんなに鍼灸師会に反対されようとも、喧嘩しようともやろうと決めて、この刺絡治療を開始したわけです。
