母は昼に起きたようで、施設に13時過ぎにいくと、やっと昼食を食べ始めているところでした。

 

やっと昼ごはんなんだね。今日はずいぶんゆっくりだったね。

 

あのさ、死期が近ずくと眠くなるものだよ。

 

え?何言ってるんだよ。

 

 

いやいや、ほんとだよ。このまま眠るようにいくといいんだけど、なかなかそうもいかないね。

 

そりゃそうだよ。

 

 

あんたさ、私が生きていて得になることなんてあるかい?

 

損得じゃないしそんな風に考えたこともない。そんな風に考えない事だよ。

 

そうかい・・・あんたのお父さんはは自死すると思ってたんだよ。実はね。

 

ええ??

 

あんたはわからないだろうけど、一緒に住んでいた私にはわかった。亡くなるまで何度かそう考えた事があるはずだよ。

 

いつの事?

 

何度かあるんだよ。もういつとも言えない。遠い昔で。

 

そうなんだ。僕にはわからなかったし、知らなかった。

 

男は仕事だと考えていたような人だったからね。仕事が全部無くなったときには一番危なかった。

 

そうなんだ。最後にしていた仕事は、社会福祉法人の老人施設の施設長だったね。

 

それを辞めてかな。生きてる意味がないと思ったんじゃないかな。

 

生きる意味を考える人だった?

 

うん。そういう人だったよ

 

晩年は哲学者みたいな人だったからね、いろいろ考えて。

 

 

そうなんだ。それは知らなかったし、気がついていなかったよ。

 

後はもっと若い頃。やはり仕事で裏切られたり。

 

医療法人で??

 

医師ではないお父さんは、理事長にはなれなかったからね。専務理事だった。理事長には自分に近い医師を理事長にしていたけどさ。

 

うん。

 

経営責任をすべてお父さんに負わせたんだよ。それで、自分らは逃げ切った

 

うん。

 

お父さんは責任をとったから。

 

という事は、50歳代か・・・後半のころだね。

 

うん。まだ57,58歳のころかな。

 

それは知らなかったよ。メンタルの強い人だと思ってた

 

精神が強いからこそ、責任をとろうとするんだよ。武士のなんとかだよ。切腹か・・

 

今日の母の話は、初めて聞いた話でした。

認知からくる想像?とも思いましたが、違う気もしました。