今日は午前中に母のところ

相変わらず、9時半だというのにご飯を食べ終わってからすぐに寝ているようです。

そんなに毎日毎日寝てばかりいたらさ、ボケちゃうよ。少し昼間は起きたらどう?

うん???あーあんたかい。いいのいいの。もうこの年だからボケてもいいんだ。

いやボケたら人生つまらないでしょ?

ボケた方が楽しいかもしれない。ボケてなにもわからなくなればさ、昼も夜もないし、夏も冬もない。時間のストレスと気候のストレスはなくなるし。

そんなにストレスだった?

朝になれば起きなきゃいけない、夜になれば寝なきゃいけない。夏になれば暑いし、冬になれば寒いし。

朝も寝ていたいの?

眠い時に寝て、おきたいときに起きる。そうしたいだけだよ。自分の体のいう通りにしたい。

なるほどね・・・確かに言ってる事はわかる。でもボケたらできるの?

常識に囚われているのさ。人間はさ。だから常識に囚われない生き方をしたいだけだよ。

常識?そう言う事だね。

私も80になるからさ。

いやいや、そりゃ大きな間違いだ、もう90歳だよ。

え?いつ90歳になった?そんなのは知らない。

年齢なんてどうでもいいけどさ。でも80歳じゃないよ。

そうかい・・いつの間にだね。人生なんてあっという間。

そう?あっという間?だったの?

そうだね。あっという間にここまで来たね。長いようで短いものだよ、苦しい時もあった、悲しい時もあった。でも全部過ぎ去った事だよ。必ずどんな事でも終わりは来る。

うん。

苦しい時も永遠には続かない。という事はどこかに出口が必ずあるのさ。

今日はさ、よくしゃべるね。そんなにしゃべったら疲れるよ。

うん・・そうだね。喉が渇いたよ。

なにかお茶でももってくるね。

その後母には、ぬるめの緑茶を持ってきました。

あ~おいしい。

お茶だよ、たんなるお茶。

それがいいんだよ、甘味もいらないし、炭酸も嫌い。

そうなんだね・・わかったよ。

母はいつになく饒舌でした。話しているとたまにいまだに、認知症だとわからないことがあります。
そんな時には昔の母のままだと錯覚してしまいます。
母はいつもこんな風に人生を語ったものでした。

また明日ね・・おいしいものを持ってくるね。

うん、頼むよ。

そう言って帰ってきました